漆黒の黒般若
1回ならまだしも、2回もからかわれた楠葉はそうとう怒っているようで


斎藤が笑いをこらえるなかうつむいたままふるふると震えている




なんども同じ手にひっかかる楠葉も楠葉なのだが、そんな恥ずかしさや、ほのかに期待していたものを裏切られた絶望感で怒りは頂点に達していた




「大っ嫌いっ!!」



少し涙を浮かべた楠葉は斎藤に捨て台詞を吐いて立ち去る




そんな楠葉を斎藤は驚いたように見ていた




< 340 / 393 >

この作品をシェア

pagetop