イジワル先輩の甘い恋の魔法
「キャッ!」
靴を履き終えた私を黒崎先輩は後ろからギュッと抱きしめた。
「名前で呼べよ」
「ヤダ!」
「ダメ!」
黒崎先輩が私の身体を反転させた。
「何で名前呼びに拘るんですか?」
「何でって言われても……」
「じゃあ、黒崎先輩でいいじゃないですか」
「お前、ジジイとババアになってもそう呼ぶのかよ」
「そうですよ。子供が出来ても、おじいちゃんとおばあちゃんになってもずっと呼びますよ。黒崎先輩」
私はそう言って笑うと黒崎先輩がいきなりキスしてきた。
唇を離す黒崎先輩。
「お前には負けたよ」
黒崎先輩はそう言って笑う。
「早くご飯食べに行きましょ?」
「あ、うん」
黒崎先輩は私を離し、靴を履く。