spiral
俺の言葉にじいさんの肩が少し揺れた
「俺、何も知らないんです。
両親の顔も、名前も、今…何をしているかも。
どんな酷い奴等だって構わない。俺が今、ここに居るのはそいつらのおかげだから…少しでも、知りたいです。」
俺がこうして生まれて
風や亜未に出会えたのは
この世に産み落としてくれた、両親のおかげだ
なのに、俺はそいつらの事を何一つ知らない
俺は風と亜未の方を向いた
「…ごめん。俺達には時間がないのは分かってる。
けど、二人にも聞いて欲しい。」
ずっと一緒にいた、二人には
全てを、一緒に聞いてほしかった
「…当たり前だよ。大地が良いのなら。」
「お前のご両親の事、ようやく知れるんだからな。」
二人の笑顔に、俺は「ありがとう。」とつられて笑った
「…来なさい。」
じいさんが隣の部屋に入っていく
俺たちも後に続いた