spiral
ピタリ、と止まった動き
ようやく終わったか、と思った瞬間
俺の瞳に写った、くるったような笑顔
「っ!!」
悪寒が一気に走り、攻撃を避けると共に俺は間合いをとった
相手は、荒々しい息づかいを上げながら、まるで正気じゃないようにフラフラの足取りで距離を詰めてくる
…コイツ、正気じゃない
待てよ?確か、事件の犯人って…
ーー荒々しい息づかいが聞こえたーー
そう、あのおばさんは確かにそう言っていた
「お前が、事件の犯人…!?」
コイツが、羽田を…!!
俺の言葉なんて聞く耳持たないで
相手はジャンプし、一気に間合いを縮めた
隣は塀
例え後ろに飛んだとしても、2撃目に耐えられるかは自信がない
「…クソ!!」