HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
「え~じゃー改めて、入学おめでとう!」
「恭ちゃんそれ何回目~?」
「俺を先生と呼びなさい」


怒ってるんだろうけど、先生の顔は笑っていた


明るい先生だなぁ


あんな風にあたしも言えたらいいのになぁ


「じゃー、自己紹介していきます」
「「えぇ~」」
「えぇ~じゃない、自己紹介。ほら出席番号1番!」


自己紹介なんてできないよぉ


無理無理無理無理


「ちょっと千紗!?顔真っ青じゃない」
「自己紹介苦手....」


またあたしの目からは涙がこぼれそうになる


「次!28番」


無理です....なんて言えなくて、あたしはその場で一応立った


みんなの視線があたしに集まる


「羽...羽柴千紗です。○○中から来ました。よろしくお願いします」


もじもじいいながら言うと、周りの人は口々にこ―言った


「あの子可愛いね」
「あの子人見知りなのかな?」
「うぉ、やべチョーかわいい」


まわりでこんなことを言ってると知らずに、あたしは席に座ってうつむいた


「ち~さ」
「なにか変だったのかなぁ。あたしの自己紹介」


裕美の顔を見ると、裕美は周りを見渡してニヤッと笑った


「大丈夫よ、全然変じゃなかったわ」
「本当に?よかったぁ」


ほっとして笑みをこぼすあたし


裕美はなにかを考えてるようだった



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