真紅の世界
あれから、何度目の朝を迎えただろうか。
数えきれないほどの朝を迎えたような気もするけれど、実はそんなに日数は経っていないのかもしれない。
それすら分からなくなるほど、私は精神的に参っていた。
レティと過ごす明るいうちの時間はとても好きだ。
でもそれだけじゃない。
素直にその楽しい時間を過ごすことが出来ないでいる。
レティに少しでも何かを悟られてしまえば、アレンに殺されてしまうという恐怖が常に付きまとっているからだ。
そして何より、深夜に行われるあの実験。
相変わらず行われることは同じで、結果も同じ。
それなのに、いつまでたっても私は実験され続けている。
ウルが言うには、いつ何時私の力がどう変わるかが予想が立たないから、という理由らしいけれど、この世界での毎日は、着実に私の精神を蝕んでいく。
最近では、唯一なにも考えずに安らげるのは、一人の時間かシンクといる時間だけだった。
「サラ、本当に魔法使えるの?」
ある日の魔法の授業中。
レティは、いつまでたっても基礎の基礎さえできない私を見て、ちょっと憐れんだような顔で言ってきた。