キズナ~私たちを繋ぐもの~
「ちょ、司」
毛布にくるまれたまま、彼の手は私のお腹のあたりから胸の方へと場所を変える。
思わず吐息が漏れて、止めるように彼の手の上に掌を重ねた。
「ねぇ、待って。どうして急に」
「綾乃が欲しいんだ。体も心も、……肩書も」
「……司」
「綾乃だって、早くお義母さんを安心させてやりたいだろ?」
「それは……」
それは、そうだけど。
母の事を持ちだされて、私は反論が出来なくなってしまった。
司は私の体の向きをかえさせて、素早く唇をふさいだ。
なんだかんだ言っても、彼とは2年以上つき合っている。
私の体の事は、彼が一番良く分かっていた。
彼の手や唇からもたらされる感覚は、頭にある疑問をどんどん押しやってしまう。