キズナ~私たちを繋ぐもの~
「どうして、私の居場所が分かったの?」
そう聞くと、兄は両腕を後ろについて天井の明りを見つめるしぐさをした。
「お前がいなくなった日。電話をかけても出ないし、とにかく行方を探そうと思って、司くんと会ったんだ」
「司に?」
「それでまあ色々話して、踏切の音と駅のアナウンスの音を聞いたっていうから、最寄駅まではすぐに分かった」
あの電話で?
やっぱり司は抜け目がない。
あの一瞬で駅名のアナウンスまで記憶してるなんて。
「それで、休みのたびにここの駅でお前が通りかかるのを探した。
2週間目にようやく見つけて。後をついて行ってアパートまで見つけ出した」
「そんなに、前から?」
「ああ」
つけられてたなんて全然分からなかった。
そんな近くに、兄がいたなんて事も。