キズナ~私たちを繋ぐもの~
「この辺りで、もう少し広い部屋を借りようか」
「え?」
「家はやっぱり昔からの人目があるから。ここでなら、新しく始められるだろ。ちょっと遠いけど、俺だって通えない距離じゃない」
「それって」
「一緒に暮らそう?」
「……」
「俺の嫁さんになってくれ」
頭の中が真っ白になる。
「え? だって、出来るの? 私たちって、戸籍は」
「正式に養子だからな。手続きは色々面倒だろうけど、血のつながりのない事は保障されてる。要は婿養子と一緒だろ。大丈夫だと思う」
「だって、いいの? 会社とかの対面とか色々」
「そういうのはどうでもいいんだ。お前を失くす事に比べたら何でもないって、1年前に分かったから」
「おにいちゃ……」
唇をふさがれて、下唇をかまれた。