キズナ~私たちを繋ぐもの~
「達雄さん、しばらく綾乃と二人きりで話させてくださいよ。邪魔です」
「おいおい」
「大体ずるいんですよ。結婚までこぎつけてから俺に話すなんて。別にもう何もしませんから、ちょっとあっち行っててください」
司に遠慮なくそう言われ、達雄を肩をおとしてカウンターの方へ向かう。
先ほどのTシャツ姿の店員さんと二言三言言葉を交わしてカウンターに座った達雄を確認すると、司は私の方へと向きなおる。
「……一年ぶりだな」
「司」
司は落ち着いた様子で話し始める。
どういう顔をしていいのか分からず彼を見ていると、下を向いてくすりと笑った。
「そんな顔をしなくても、俺は大丈夫。楽しくやってるよ」
「そう。良かった」
「綾乃も何か大人っぽくなったな」
「髪型とか変えたから」
「ううん。それだけじゃないな。なんか目つきとかもしっかりしてる」
司が笑う。
そしてゆっくりと話し始めた。