キズナ~私たちを繋ぐもの~
その時、やかんのお湯が沸騰し、ピーという大きな音が響いた。
うちのやかんは沸騰すると音が鳴るやつだ。
はじかれたようにコンロに向かう綾乃の背中を見ながら、俺は自分の手を見つめる。
……俺は今、何をするつもりだったんだ?
「はい。お腹温かくしてちゃんと休んでね」
「ああ、さんきゅ」
綾乃のくれたお茶をごくりと飲む。
「あちっ」
勢いで飲んでしまったが案外熱く、火傷しそうになった。
「もー、なにやってるの! はい」
綾乃が、食べかけのアイスをひと匙取って俺の口元に向ける。
一瞬何が何だか分からなくて呆けてしまう。