蜜色チェーン―キミと一緒に―


もしかしたら、拓海くんが訪ねてくるんじゃないかって思ったから。
その時、ここにいたかったから。

けど、この3日間、拓海くんがドアを開ける事はなくて。
どんどんどんどん、気持ちが落ち込んでいった。

感情が、遠ざかっていった。


「着替えろ。ちょっと外出るから」


じっとっていうよりも、ぼーっと見ていると、勇樹がクローゼットを開けて適当に服を出して私に投げる。

それでも動かない私に、勇樹はため息をついてから「大体さー」ってお説教を始めた。


「姉ちゃんがそんなんじゃ、沖田さんがきたってどーにもできないだろ。
どういう事なのか分からないけど、とりあえず体力つけて体調万全にしとかねーと、いざって時戦えないんだからな!
城を守らなきゃダメだろ!」
「……」
「……“武将か!”とかつっこめよ。
とりあえず、着替えろ。
5分以内に着替えなかったら、そのまま連れ出すからな!」



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