俺が唯一愛した女


『ちょっと転んだだけですから』



明らかバレバレな
嘘を口にする俺。



「そ、そっか…あ、この部屋よ」



女に案内され着いた場所は
"医院長室"と書かれた部屋



女はドアをノックした後



" 医院長、息子サンがお見えになりました。…お通しします "



そう言ってドアを開ける



「優斗…?」



親父の職場に来るのは
記憶上俺が幼稚園の頃以来。


『……。』



「お前の方から来るなんて珍しい事があるもんだな。…で、何の用だ?」



俺がここに来た理由



それは


死んだとしか聞いていない
母親の事が気になったから



俺自身、どうしてもあの夢が気になった。

< 141 / 320 >

この作品をシェア

pagetop