俺が唯一愛した女
『ちょっと転んだだけですから』
明らかバレバレな
嘘を口にする俺。
「そ、そっか…あ、この部屋よ」
女に案内され着いた場所は
"医院長室"と書かれた部屋
女はドアをノックした後
" 医院長、息子サンがお見えになりました。…お通しします "
そう言ってドアを開ける
「優斗…?」
親父の職場に来るのは
記憶上俺が幼稚園の頃以来。
『……。』
「お前の方から来るなんて珍しい事があるもんだな。…で、何の用だ?」
俺がここに来た理由
それは
死んだとしか聞いていない
母親の事が気になったから
俺自身、どうしてもあの夢が気になった。