俺が唯一愛した女
「優斗」
親父は目を反らさず真っ直ぐ俺を見る。
『……。』
「悪かった…」
突然俺に対して頭を下げる親父
『は?』
「お前の母親…ユリは俺の中でもう死んだも同然だった」
死んだも同然?
親父の言いたい事がよく解らない。
『どういう意…』
親父の話によると
俺の母親、ユリは
俺がガキの頃出て行ったと聞いた。
「俺の愛情が足りなかったのが原因だ。もっと大事にしてやれば良かったのにな…」
初めて見せる親父の悲しそうな表情に
俺は何も言えず思わず黙り込む。
「最初はユリが優斗…お前を引き取った。けど、俺と別れてからユリに男が出来てお前が邪魔になったんだよ」
『……。』
何だ?頭がズキズキ痛む
「お前じゃなくユリは、お前を捨てて男と生きる道を選んだんだ」
" 待ってお母サン… "
夢で見たあの時の
記憶が鮮明に蘇る
あの時蓋をしたあの記憶が蘇る…