俺が唯一愛した女
少し警官と話し警察署から出た俺は
「小上優斗、取って来るからちょっと待ってな」
シンヤサンが戻るのを
警察署の正面玄関の前で待つ。
『遅っせえな…』
正面玄関から駐車場は2分位の距離なのに
30分過ぎても戻って来ないシンヤサン。
心配になった俺は駐車場へ行く
『……。』
駐車場に入ると
自分の
愛車の横に立っている
シンヤサンの後ろ姿と
『親父…?』
俺の親父が何やら話している様子だった。
何で?
親父とシンヤサンって
知り合いだったの!?
小さいけど2人の話し声が聞こえる
「にしても… 貴方が迎えに行ってやったら良かったのに。きっと貴方の息子も喜ぶと…」
「いいんだ。俺はアイツに相当嫌われてるからな。いや、嫌われるようにしてるのは俺の方か…」
「親父サン…」
「俺は優斗を甘やかすつもりはない。今更、俺が親父面しても何よりアイツが許さないだろうしな」
「……。」
「今俺が出来るの事は優斗を見守るだけ。突然現れた貴方が誰なのか解らんが… 琢磨さんって方と同様、俺の分まで息子を宜しくお願いします」