俺が唯一愛した女


「人ってな、自分だけでは絶対気付かない事だってあるんだよ」



『……。』



「何より俺はお前の事…お前の親父サンから任されたしな」



『シンヤサン…』



「ま、色々考えず俺に着いて来ればいいって事♪」




" 俺に着いて来い "



そう言って笑うシンヤサンを見て
改めてカッコイイ人だなと思った。



シンヤサンは


何事に対しても明るく紳士的で
琢磨サンとはまた違う強さを持っている



『店で… 未成年なんて働かせて良いのかよ?』



「大丈夫大丈夫♪」



この時の俺は


着いて来いって
胸張って言える



そんな


シンヤサンみたいな男に
なりたいと心底思った。

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