俺が唯一愛した女


「ありがとうございました~♪」



加奈に見送られ店を出た俺達は
行き来た道を戻る。



「お前って確か明日からだよな?」



『何が?』



「出勤」



俺は聖夜サンの言葉にゆっくりと頷く。



「この前は悪かったな。働けんの?とか言って…」



『……。』



「まぁお互い頑張ろうな!…後、スーツは俺が用意しといてやっからさ♪じゃ、今日はお疲れ、また明日な♪」



こういう時



美容院や


営業用の写真を撮りに
連れて行ってくれた事



スーツを貸してくれると言う事に対して



素直に礼を言った方が



多少可愛気があって
いいのかもしれない



内心そう思いつつ



『…おう、また』



俺は何も言わず


ただ感謝の思いを
沢山沢山込めて..



聖夜サンの後ろ姿に
頭を下げ見送った。

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