俺が唯一愛した女


1人になった優斗は静寂な室内を見渡す



『……。』



室内は


相変わらず綺麗に片付けられていて



室内に置いてるのは
必要最低限の物だけ



そんな部屋を見てると



そういう所は俺、親父似なんだな
と、笑えて来る。



- ガチャ -



突然ドアが開き、部屋に戻って来た親父



『……。』



親父の手には彰人サンのカルテ。



そして脳内の写真



『……。』



親父はカルテを開いて俺に説明を始める。



「櫻井サンの場合、頭を強く打った影響で脳幹部内で出血が起こってる」



『……。』



「…脳幹出血は脳出血という、脳の中の血管が破れて出血が起こる病気の一種。けどな、万が一大出血が起こると発作後数分で意識がなくなって手足も動かなくなりそのまま…」



『…死ぬのか?』



「ああ」



『そんな…』



「命は助かったとしても、意識が戻るかどうか解らない。戻ったとしても寝たきりになるかもしれない。そこんとこ覚悟して…」



『治せないのかよ』



「櫻井サンの場合手術するにも出来ない場所だから今の医療じゃ難しい」

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