俺が唯一愛した女
脳幹出血
始めて聞いた病名に
戸惑いを隠せない俺
『じゃあ、彰人サンが意識障害になったのは…』
「脳幹出血の症状… 恐らくそこが原因だろう」
『……。』
「…にしても、櫻井サンは生まれつき血圧が高い人らしくて。この感じじゃ+相当ストレスもあったのだろうな」
『もういい、サンキュ親父…』
親父に話しを聞くだけ
聞いた俺は礼を言って
立ち上がり医院長室を後にする
「優斗!!」
『…何?』
廊下に出た俺は親父に呼ばれて
歩く足を止め振り返る。
「その、付き合ってるのか?彼女と…」
彼女…
親父の言う彼女とはきっとミユの事だろう
『いいや、大学が同じただの友達だ』
「大学ってお前…大学行ってるのか?」
親父の声が何故か微かに震えている
そんな風に感じた
『…行けって言ったの親父だろ?』
「も、問題起こして俺の顔に泥を塗る様な事はするなよ」
『言われなくても…んな事、しねえよ』
「……。」
照れ隠しに
憎まれ口を叩いた親父は咳払いをした後
医院長室の中へと戻って行った。