俺が唯一愛した女
『まあ…』
「そうなんだ。探し物見つかるといいね。あ、良かったら一緒に座らない?」
『…空いてる席探そうぜ』
俺と女は空いてる席を
探して腰を下ろすと..
持って来た本を広げ
お互い探し物を探す
『「……。」』
脳幹出血..
俺はとりあえず
親父が言った病名を探して
手当たり次第に本を捲っていく
" 脳出血。脳の中の血管が破れて出血が起こる病気の一種で… "
この日俺が調べて解った事はたった1つ
" 脳幹出血 " とは
重度な病気なんだって事だけ
『……。』
正直
今の医療では医者でも
治療が困難な病気だと
そう書かれていた
『まじかよ…』
医者でもない俺は
回復を祈るだけでどうする事も出来ない
「誰か病気…?」
独り言を話す俺を見た
女は調べ物を中断して
心配そうに声をかけて来た。
『……。』
黙り込む俺
「やっぱりそれで調べ物してんのね…」
『幾ら調べても俺には何も出来ない… 俺が出来る事ってただ見てるだけだけどな』