俺が唯一愛した女


" いらっしゃいませ "



俺のテンションとは裏腹に


店員がテンション高く
俺に対して挨拶をする



『……。』



俺は


店員に軽く頭を下げて
真っ直ぐ雑誌売り場へ



雑誌でも読んで適当に
時間を潰そうと思った



雑誌に手を伸ばしたその瞬間



「あの…」



優斗は
聞き覚えのある声に雑誌を取るのを辞め



声がした方を振り向く



『えっと…』



にっこり笑う女



この女確か昨日図書館で会った..



「えと…上原です!」



俺に頭を下げるどことなく優衣似の女



「また会う何て思ってもなかったから… びっくりして声かけちゃった…もしかして地元?」



『いや、地元ではない。ちょい用事があって、それで来てるだけ』



「ふーん」



上原と名乗る女は雑誌を手に取ると



適当に


ペラペラとページを捲りながら
俺に対し話しを続ける。



「雨、突然降って来るから困る。雨が降る匂いがしたから降るかなーと思ったらゲリラ豪雨… 貴方も…」



『小上優斗』



「え?」



『俺の名前』

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