俺が唯一愛した女
「恵梨香お待たせ…」
上原に
駆け寄って来た女は
俺を見て立ち止まる
「え、えっと…」
上原の友達?
上原に駆け寄って来た女は
俺と上原の顔を
交互に見ている
『じゃあ俺はこれで…』
「…あ、ありがと!」
俺は上原の言葉に返事を返す事なく
そのまま片手を上げて高校を後にした
高校か…
俺も制服着て
通ってた時期があったんだよな
そう思うと笑えてくる
『……。』
高校を出た後
俺が次に向かったのは
真っ直ぐ琢磨サンの店
「いらっしゃ…お、優斗!かなり久しぶりだな~」
「お~お疲れ小上優斗♪」
店内には
グラスを拭く琢磨サンと
カウンターに座り酒を飲む
シンヤサンの姿があった。
いつ来ても変わらない
この店の雰囲気が俺の心を安らげる
『琢磨サン久しぶり!ハルサンは…仕事前によく酒飲めるなぁ…』
「急に飲みたくなってさ…て、仕事以外ではシンヤって呼べって言ってんだろ~」