「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
受けた補佐官たちが、大急ぎで通信員と共に連絡を開始した。

その時、スクリーンを見ていた科学者が大きな声で言った。

「まもなく生命体が大気圏に突入してきます」

間に合わないかもしれない・・・

全軍に連絡が行き渡る前に突入してくるのか・・・

生命体は急速に速度を落としながら、大気圏の周辺を散会してゆく。

散会した生命体は、幾つかのグループに分かれながら、地球全体を覆うように侵入してきだした。

ヨーロッパ地域には三生命体。

アフリカ地域には二生命体。

中近東、南アジア地域には二生命体。

東南アジア、インド、オセアニア地域には三生命体。

アメリカ中央部から南アメリカ地域には二生命体。

東アジア地域には三生命体。

北アメリカ地域には三生命体が、侵入して来た。

そしてすべての生命体の指揮をしているのか、最も大きな生命体を含む四生命体が中西部太平洋の上空で居座った。


平和維持軍の電子ビーム砲搭載艦は、各艦隊の受け持ち地域への航行を続けている部隊もあるが、戦闘機隊は全機発進を完了し、空中給油機から燃料補給を受けながら空中待機をして、生命体を待ち受けている。

だが彼らは、未だに無機物生命体だとは気づいてはいない、あくまでも小惑星群であると思っている。

末端までは連絡が、まだ行き渡ってはいないのだ。
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