「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
多大な損害が発生したのは、戦闘初期に小惑星群が生命体であるとの情報が遅れたのも原因のひとつであった。

ジェラルディーンは、少し前までは、まさか自分が大統領や副大統領に代わり、合衆国全軍の指揮を執ることになろうとは、想像もしていなかったが、戦闘初期の小惑星群が無機物生命体であるとの情報が遅れた事や、大統領が亡くなるなど、不運はあったものの大損害が出たことを悔やんでいた。

南アメリカ大陸のブラジルとアルゼンチンの上空に飛来した生命体には、主に両国の戦闘機群が攻撃に当たったのであるが、戦闘初期の立ち遅れが響き、撃滅するには至らなかった。

結局、アメリカ大陸中央部と南アメリカ大陸上空に侵入して来た、二生命体には傷を負わせるに留まってしまった。

ヨーロッパ、アフリカ地域に侵入して来た生命体に対しても激しい戦いが繰り広げられ、ヨーロッパ各国が戦闘初期の被害を克服し、互いによく協力して、生命体の撃退に当たった。

ヨーロッパ上空を侵した三生命体は、すべて葬り去ることに成功し、一体は北大西洋に一体は地中海に、一体は北海に撃墜された。

しかし北アフリカ上空に侵入した生命体には多少の傷を負わせたのみに留まり、南アフリカ上空に侵入した生命体は無傷であった。

中近東、南アジア上空の二生命体は、主に中近東諸国とパキスタンやインド軍が立ち向かった。
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