「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
ところが、ライトを照らしながら

「この中は、先ほど見たけど誰も居なかったし」

と言って、通り過ぎてしまった。

車が通り過ぎたことに気がついたのか、気がつかなかったのか。

理絵は横になり・・・

ここまでの痛みに耐えて来たところで、力がつきてしまったのか・・・

気を失ってしまった。

気を失う直前、理絵は

「勇太さん・・・」

「お兄ちゃん・・・」

「お母さん・・・」

「お父さん・・・」

と無意識に呟いた。

気を失っていく理絵の目に涙が光り・・・

ぽろりとこぼれ・・・

頬を伝わっていった。

その瞬間、御蔵洞の内部が鈍く輝き始めたかと思うと、輝きは一瞬にして最大となり、光のエネルギーが北東の方角に向かって放たれた。




智行は外出禁止となり、大阪のジョアンの待つ自宅へ帰ることができず、修復中の焼損仏がある寺の一室を借りて、泊まりこんでいた。
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