「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢
夜、用を足そうとトイレに立ち、小便をしながら窓から外を眺めていると、遥か彼方の空に光が輝いた気がして、恒星の爆発でもあり、偶然に見ることができたのかと思い、その方向を目を凝らして見つめた。

すると輝きは、あっという間に目の前に飛び込んできて、自分の立っている目前に落ちた・・・ように感じた。

落ちた瞬間、眩しさと驚きで目を瞑り、すぐに目を開けたのだが、ところが辺りは暗闇のままである。

暗闇のままなのか、暗闇に戻ったのか・・・

しかも自分の目の前が爆発するわけでもなく、燃えもしないし・・・

いったい、何だったのだろうか・・・

我が目を疑い・・・夢か幻か・・・何かの見間違いか・・・

と思いながら、茫然と外を見ていると、講堂が、心なしかボゥと浮かび上がって、淡く光っている感じがしなくもない。

月明かりに照らし出されて、そのように感じるのであろうと思い、用を足し終えて部屋へ戻ろうと振り向いた時、今まで覗いていた窓から強烈な光が差し込み、目の間の壁に自分の影が、瞬間はっきりと見えた。

はっと思い、振り返り、窓から、もう一度外を見たのだが、先ほどと何ら変わらぬ暗闇であり、いつも通りの、夜、見えている寺の風景である。

講堂も全然光っているような感じはしなかった。

しばらく首を傾げながら、外を眺めていたが、何の変化も起きない。

なおも数分の間、じっと外を見ていたが、やがて狐につままれた面持ちで、部屋に戻って行った・・・
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