: 過去
「総司さん!お膳、持ってきましたよ!お粥ですけど食べられそうですか?」


突然、大木を見上げていた総司の視界に碧が入ってきた


目を丸くした沖田は抱きつきたくなる衝動を、必死に押さえつける


「……ごめん、食べられそうにないや」


口に含んでひとこと


総司は申し訳なさそうに言った


体力だけでなく栄養もまともに受け付けない


「…そうですか」


碧は総司が持つ蓮華を見つめ、寂しそうに目を泳がせる


「おい、邪魔するぞ」


不意に聞こえる低い声


「あ、土方さんが来たみたいだ」


目を細めて沖田は言うと、どうぞと続けて土方を入れた


「で、どうしたんです?近藤と喧嘩でもしました?」


まさか、そんなこと


言ったあとに自分の発言が憎い


「俺は、あの人かどう思ってるかわからねぇ」


「え?それは、つまりは……」


「喧嘩した」


はぁっと浅くため息をついた沖田は、土方を睨み付けた






< 116 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop