やっぱり、好きだ。

 「かわいそうにサヤ子、騙されてたんだよ。真の安田はこういうヤツ」

 青山先生がチラっと俺を見てニヤっと笑うと、サヤ子センセの頭を撫でた。

 ・・・このヤロウ。

 「そうそう。可愛いバージョンはサヤさん用だもんねー、安田」

  朝倉先生まで・・・。

 コイツら・・・・ウザすぎる。

 「桜井先生の前ではどうなんですか??」

 サヤ子センセが、会話に入って来ない桜井先生を巻き込む。

 サヤ子センセ的には自然な流れで話し掛けたつもりだろうけど、傍から見れば緊張してるのがバレバレで、そんなサヤ子センセはやっぱり愛おしいくらいに可愛い。

 「・・・可愛くないバージョン」

  桜井先生が遠慮がちに答えた。

 ・・・え?? 今なんて??

 『可愛くないバージョーン!!』

 3人がお腹を抱えて笑い出した。

 そんな様子を見た桜井先生も、つられる様に笑顔になった。

 桜井先生の笑顔に気づいた3人は、嬉しそうにわざとらしい位の動きで笑い転げた。優しすぎるでしょ、この人ら。
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