やっぱり、好きだ。
 
  肩で呼吸をしながら、大量のシュークリームとエクレアを青山くんに手渡すと、

 「あり余るね。買いすぎ。人数聞いてから行けって」

 青山くんが紙袋の中を覗きながら、呆れた様に笑った。

 「だって、10分でテスト問題作り終わるって言うから、急がないとって思って」

「言ってくれれば待つし」

「それだと、教え子さんたちも待たせる事になるでしょ??」

「サヤ子はそういうヤツだった」

 青山くんはそう言うと、飲んでいたペットボトルのお茶を手渡してくれた。

 喉カラカラだったから有難い。

 ペットボトルに口をつけようとした時、
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