やっぱり、好きだ。
 
 「サヤ子センセまだ残ってたのー?? 保健室、電気点いてたから来てみたー。あれ?? 青山先生も?? なんで??」

 保健室の扉が開き、安田が入ってきた。

「安田、まだいたんだ??」

 お茶を口から離して安田に話しかける。

 「うん。一応軽音部の顧問ですからねー。サヤ子センセたちは??」

 私の隣に来て喋る安田は、私に訊いているのだと思うのだけれど、

 「数学のテスト問題作ってた」

 割って入る様に青山くんが答えた。

  「なんで保健室で??」

 「俺のパソコン調子悪かったから、サヤ子先生の借りてたの」

 若干面倒くさそうにに答える青山くん。

 嘘を吐かせて申し訳ない。
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