中指斬残、捌断ち儀
「まもる」
「ならいいわ。詳しいことは家に帰ってから説明しますけど、まず一つ目の『これしちゃだめ』よ」
人差し指を立てた伯母さんを見上げながら、僕は言われたことを忘れないように頭を使おうとした。
「この家の場所は、誰にも教えないで」
なんとか理解できた言葉に、『おしえちゃだめ』だけを抜き取り、頷いてみせた。
「そうよ、ここから先は神聖な土地なの。もともと神社が建つよう神脈で、いい気の流れを運んでくれるのだけど、頭冠様の“宝物石”(ほうもつせき)によって更に清い場所になったのよ。
だから、その清き場所に行けるのは、あたしのような『選ばれた人間』だけ。あたしが招かない限り、汚い人間――そこいらにいるような人たちには一生たどり着けない聖域なんです。
渉くんは、あたしが招き入れるから特別ですけど、これ以上汚い人間がこの土地に入らないためにも、渉くんは誰にも家の場所を教えちゃダメですよ?」