中指斬残、捌断ち儀
「こっちよ」
そう言って、伯母さんは参道から外れた。白くなった地に、爪先と丸い穴の足跡をつけながら、正面から逸れる。
てっきり、初め目につくあの門扉(もんぴ)から中に入るかと思ったのに、伯母さんのあとについていけば、正面位置から見えないような場所に――いうならば勝手口みたいな小さな扉があった。
門扉とはひどく釣り合わない、立て付けが悪いような玄関の鍵をあけて、伯母さんが中に入る。
僕も入ろうとしたが、伯母さんに「ここで待ってなさい」と言われたために玄関に足を踏み入れずにいた。
黄色いリュックサックの肩紐を掴み、背負いなおし、伯母さんが来るのを待った。
開いたままの玄関から中を見るに、外観相応に中も古い作りだった。