中指斬残、捌断ち儀
「うわぁ」
高い。
思ったよりも高くなった視点に、目をぱちくりさせてしまった。
おんぶだなんて記憶からおざなりになるほど忘れかけていたのに、父親におぶさったときはこんな感じだったのかなぁと思い返す。
女性たる五十鈴さんのおんぶで、父親(男性)を思い出すだなんて、失礼な話かもしれないけど、五十鈴さんの身長は高い。
かかとが高い靴を履いているからと自己補完していたけど、脱いでもすごい、とか言いたくなります。
「イスズさん、たかい」
「怖いか?」
「かんらんしゃみたい」
「観覧車……、い、いや、楽しいのならいいが」
五十鈴さんすみません、失礼なことを言って。でもオーバーな表現をするだけあって、高くなった視点は僕にとってワクワクできるものだった。