中指斬残、捌断ち儀


「じゃあ、ボクもイスズさんとおんなじだ、です。ふつうじゃない、から」


普通の子を呪う子だから、と化け物の名を冠するに相応しいとすんなりと僕は言ってみせたが、五十鈴さんが「阿呆んだら」と小さく言ってきた。


「人間は人間以外にはなれない。けれど人間は、“人のまま変われる”んだよ。良い人になったり、悪い人になったり。

特別な境遇にいたとしても、その人がどういった人生を渡るかは、やはりそいつ次第。

特別だからおかしいなんてない。おかしいと思われる人にならないためにも――渉、胸を張って生きてみせろ」


激励にも近い言葉だけど、なぜ今、そんなことを言うのか僕には分からなかった。


背中で語るどころか、今までだって五十鈴さんの言葉は人生訓に繋がり、道徳の授業よりもためになったのを覚えているけど――五十鈴さんなりに、僕を化け物扱いしたくなかったんだろう。


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