中指斬残、捌断ち儀
「変人100%」
「渉、別の方法を探そうか」
いきなりの方向転換をする五十鈴さんだった。
今の会話の裏で何をやり取りしたんだろうと、かなり気になったが……オススメしない方法というか選択肢にも入れるなとは察せたので、探らなかった。
というよりも、歴史に関して固執しているわけでもない僕にとっては、聞ける聞けないはどうでも良かった。単に、五十鈴さんの期待に応えたかっただけの“頼り”であり。
「じゃあ、渉。他に何かないか」
「……」
困った。
世話焼きな五十鈴さん――というよりは、僕の家族として振る舞いたいらしい。
僕を、笑顔にさせるためにも。
無理に笑う――愛想笑いをしていたのが、五十鈴さんには見抜かれてしまうようだ。さすがと言うべきか、長年の付き合いからの勘にせよ、五十鈴さんはかなり僕を気にかけてくれていることが分かる。