中指斬残、捌断ち儀
「もっと言っちまえば、腹から声出して笑える時なんかないよなぁ」
「……」
疑問符がついていた問いかけが、なじるように確信へと迫っていく。
「感情が極端に制限されてんだよ、てめえは。特に悲しみや怒りやらが重症だな。“どの場面で使うのか、まるっきり分かってねえわ”。
奥さまと会えたから、笑うに関しちゃそれなりだが、赤点ぎりぎり免れたってレベルだぞ、ええ?
てめえの唯一の家族だっつー奥さまといる時に、“あの程度の笑顔しかできねえ”って、どういうことだ、おい。
近所のババアからあめ玉貰った程度のことしか捉えてねえのか?奥さまから、てめえに向けられる愛情の大きさってのはよぉ!」