中指斬残、捌断ち儀
宿題も終わってないことも踏まえて僕は与えられたプリントの問題を解いていく。
畳上に直置きでは、シャープペンの先端でなぞれば破けてしまうため、プリントの下には下敷きを置いていた。机さえあれば……と今朝方、藤馬さんが言った言葉を思い出す。
というよりも、ずっと考えていた。
こうして宿題をやっているが、ほとんど筆は進まない。本来ならば、三十分もかからないプリントをもう一時間以上かけているのか。
問題文が頭に入らない。藤馬さんの声で頭がいっぱいだから。
頭で再生されたあの怒声が、耳を揺らがすようだった。本人がいないのに、こうして寝そべる僕の真横にいる気さえもしてしまう。
抜けない怒声。
離れない罵声。
消えない糾弾。