中指斬残、捌断ち儀


思っていたからこそ、やってきた。


呪いを持つから人と関わらないようにし、僕のせいで不幸になる人がいたから自身の幸福を噛み締めず、養ってもらえる忌み子だから反抗せずにきた。今までそれで、“上手くやってきた”のだけど、藤馬さんがそれはおかしいと僕の生き方を否定する。


まるで、伯母さんの教えで生まれた結果に、真っ向から立ち向かうように――


それは公言した通りに、『楽しめない』から――僕が心からの悲鳴をあげなければ、つまらないとしたなんとも悪党らしいあの人だけど。


『そんな人間らしくもねえお前だから、俺だけじゃなく、あいつだって……』


聞き逃さなかった言葉。あいつ、とは五十鈴さんのことに違いない。


だったら、あいつだっての『だって』は何を意味するのか。


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