中指斬残、捌断ち儀
「早くなさい。待たせないで」
『あんなババアの好き勝手にさせてんなよ』
「……」
伯母さんの声に重なるように、藤馬さんの声もしてきたけど、僕は足を進めた。
逆らえない。
怖いという感情もあるのだけど、伯母さんの言うことは絶対だと頭が体を動かす。
――そうだ。これは僕にとって、“当たり前のこと”なんだから。
「今日は外ではなく、居間に来なさい。寅の方角にて、あなたの呪術を滅します」
「はい……」
いつもと違うやり方に不安が湧いてきたが、口からはその二文字しか出ない。
伯母さんが先を歩き、その後ろを僕が。軋む廊下が、罰を受けるまでの秒針のように一定間隔で鳴る。