中指斬残、捌断ち儀
きつい匂いの香でも焚いたのか、居間全体が白っぽい煙に汚染されている。ごほりっとむせたさいに、目を下に向けたのだが――畳に何本か釘が打たれていたのを見る。
僕から見れば、無秩序な並びでも、やるからには意味があるんだろう。
この場は、伯母さんによって作られた“儀式場”だった。
なんの儀式か、決まっている。
「これをくわえて、しめ縄の内側に入りなさい。今この場に頭冠様の念を降臨させ、あなたの邪念を祓います」
“浄め儀”――
伯母さんにとって天国よりも神聖な場所と化した居間にて、“僕のための儀式”が行われようとしていた。