中指斬残、捌断ち儀
「はい……」
伯母さんが差し出してきたおかしな模様のお札を手に取り、言われた通りにした。
しめ縄で囲われたサークルの中に入り、正座したところでお札を唇で挟む。
かさりと乾いた紙が唇の水分を吸っていくみたいだ。
内側から座ってみると、より居間に漂う煙が目立つ。空気よりも軽いのか天井付近に溜まり始めている。
「これはあなたのためです。邪念を無くし、身を清らかに。頭冠様があなたの呪物を祓って下さります」
蛇腹(じゃばら)折りになっている経典を伯母さんが読んでいく。
今更ながらに気づいたが、部屋の隅にはバケツが五つもあった。
本格化しているような“浄め儀”でも、結局、やることは変わらないのか。