中指斬残、捌断ち儀
藤馬さん曰くの、まったく効かない儀式を。
見えないところにいる害虫に殺虫剤でもかけているつもりなんだろう、伯母さんは。効いていると信じて疑わない。だって害虫は殺虫剤で死ぬものとの概念が頭にあるから。
殺虫剤が効かない害虫なんてのもいるとは知らずに、見えないからこそ伯母さんは続ける。
僕は害虫だ。駆除したくて堪らなく、伯母さんは選ばれた者にある力というので、周りにできない害虫駆除をしていた。
「……」
段々と、何も起こらないことをする――経を読む伯母さんが哀れに思えてきた。
無駄な行為、雲を掴むようなことをする姿を今まで『伯母さんがしたいなら』と容認してきたけど。