中指斬残、捌断ち儀
「あの……」
唇に貼り付いたお札は落ちなかった。
「もう……」
次の言葉が出ずに唇を開けっ放しにしたところで、お札が膝上に落ちる。
次の言葉――『もうやめてください』が喉につっかかる。
こんな意味のないことを“僕のためにしてくれるだなんて、伯母さんに悪いじゃないか”と思うなりの言葉だが、それが意味することは反抗だ。
反抗だなんてできるわけもないのだけど、僕が声をかけただけで伯母さんにとっては激怒の種だった。
聞き取れない言葉をあげて、経典を僕に投げつけてきた。
「台無しだっ、なんてことを!そんなにもあんたは、周りを不幸にしたいのか!」
金切り声に近い叫びを何とか聞き取りつつ、僕から逸れた蛇腹が崩れた紙を見る。