中指斬残、捌断ち儀


「どうしてそうなのっ、どうしてそんななのっ、どうして駄目なのっ。出来が悪いのはあの馬鹿女譲りだとしても、育てたのはあたしでしょう!?なんで、“あたしの気に障ることしかしないのよ”!」


二つ目のバケツを取ろうとした伯母さんだが、つま先が当たったらしく一つが倒れた。


広がる臭い水を足裏で感じたのも不快だが、こんな些細なミス――“思ってたのと違うこと”が起きてしまった伯母さんは壁を蹴った。


「ぜんぶ、あんたのせいよ!あんたが悪いのっ。駄目で、出来損ないで、“あの子の代わりにすらなれない欠陥品”で……!

分かる!?あんたがきちんとしていれば、誰も不幸にはならないし、あたしも今頃――っ」


足裏がさぞや痛いだろうに。腫れてはないが苦悶した表情が痛みと怒りを混ぜ合わせ、般若のように歪んできた。


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