中指斬残、捌断ち儀
「そんなにあたしを不幸にしたいなら聞かせてあげましょうかっ!聞きたいんでしょっ、あたしがどんなに不幸かをっ!」
そんなことはない、と言う前に、かけられた水で何も言えなくなった。
半開きの口から入った水が苦味と酸味で舌をなじってきたので咳き込み、味の名残りごと唾を吐く。
最早濡れた畳に一滴の唾など目立たないと思ったが、ねばついた液体はぷっくりとした状態でしばらく畳上に鎮座する。
それを伯母さんは汚いと言って、しめ縄を結んでいた棒を手に取り降り下ろす。
無論、僕には当たらなかった。伯母さんが意図的に外したかないかは分からなくて――
「この、化け物!まだいるかっ!さっさと出てけ!呪うなら、あいつらを呪えぇ!」