中指斬残、捌断ち儀



「私は、お節介だ」


言葉が遮られたのは彼女の声でなく、眼前に拳が飛んできたからだった。


反応が遅れるほどにいきなり、反射が間に合わないほどに早く、風圧すらもまとおう拳は――僕に当たらず“何かが弾く”。


「いす……」


「っ、どうしようもないお節介だ」


弾かれた拳に似合う倒れ方をした五十鈴さんがなおも向かう。


そうして拳を握りしめて――


「私は……!他人の迷惑になる優しさしか持ち合わせていない……!」


渾身の一撃を兼ね備えよう細い腕に似合わない力強さは、一度たりとも僕には届かない。


「私は愚かだ、間抜けだ、馬鹿だ、阿呆んだらだ……!それが自身の役割を阻害すると知りながら、私のやることは変わらない!」


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