中指斬残、捌断ち儀
「その言葉を、今の気持ちを噛み締めておけっ。“私が味わった苦痛を、しっかり覚えるんだ”!」
止められない。
彼女は、死に物狂いで僕に教えようとしているんだから。
「お前はそんなんじゃないっ、真面目で優しくて思いやりあって礼儀正しくて、私が自慢したくなるほどの子供なんだよ!
ゴミだとか汚いとか、ふざけるなっ。罵倒の文字を浴びせる箇所などお前にはないだろうが!」
「それ、は……」
「それでもお前は否定するんだろうっ、お前がその形を望むのだから!一生変わらないとお前自身が諦めているならば、それはそのままでしかないだろう!
だったら、“そのままでいる結果を味わっておけ”!自分をないがしろにしてまで、他人に気を使う――人の痛みに敏感なお前なら、より身に染みるだろうからな!」