中指斬残、捌断ち儀


そのさまに、やっとかと藤馬は舌を出した。愉快なことがあると出てしまう卑しい湿りは唇を濡らす。


「あー、そっか。今日はてめえの誕生日だっけな?ハッピーバースデーっ、お前の寿命はあと三年になりましたーっ、おめでとう!

死を近くに感じたかぁ、でもまだ三年あるぜ?余裕余裕。つか、俺、解く気ねえから死ぬの確定だかんなーっ」


そもそも頼むことが間違いなんだよ、と藤馬の足が掴まれた手を払う。


払った力の度合いにすれば、大袈裟すぎるほどに倒れた渉は――踏ん張る余力も残っていないようだ。側臥位の手は地にしなだれていて、ああ、見ていると薄氷を思い出す。


「へばんなよっ」


脆そうで壊したくなる。


手の甲の骨はきっと平たくなっているだろう、だからこうして踏んでみれば、薄い氷みたいに“ぱりん”って――


「なんだ、案外丈夫じゃん、お前。牛乳飲んでんのー?」


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