推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】


(……んぐっ!!)


姫子に見えないよう、顔を背けてしかめる。


「で、でも……」


「お姉ちゃんのせいじゃないからね。だいたい病院なんて大げさ。ボク嫌いだし病院」


病院へ行くほどの事態となれば、姫子の感じる責任の「桁」が変わる。


念のため程度の騒ぎなら、どこへも行かずに同じ屋敷にいたほうがいい。


だからこそ、匠は病院行きを拒んでいたのだった。


「それに、ボクが行けばお母さんもついてくるし。そしたら、謎解きのドラマの内容とか答えとか分からないままじゃん。そんなの、死んでも嫌だ!」

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