わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「はぁー……」


大きな大きな安堵の溜息がこぼれた。ヨロヨロと運動場側の手摺に移動し、グッタリと寄り掛かる。



これで一安心。全くもって何も解決していないけど。



私ってダメだなぁ……。


綾子の言う通りだ、全部私が悪い。あんた、正解!



田所はいっそ、私と別れてしまった方が幸せなんじゃないだろうか。


項垂れて何もない地面を眺めながら、そんな軟弱なことを思う。そして、私のそういうところがダメなんだ、と一層凹む。




と、視界の端に何やら色鮮やかな物体が映り込み、何となくそちらに視線をやった。



昇降口から若い男の人が出て来たところだった。



ライムグリーンのトラックジャケットにデニムのカーゴパンツ。大きめサイズを腰履きしているから、とんでもなく下の位置に股がある。


でも、お洒落に見えてしまうから不思議だ。

彼の雰囲気がそう見せているのか、着こなしが巧いからなのか、そこんところは不明。


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